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2007.11.02

秋の夜長のたのしみは

「辞書をひくときはね、自分が探偵になった気分で、先ず語彙の見当をつけること。手がかりや答えは、必ず文章のどこかにかくれています。それから、物知りの友人に訊ねているといった気持ちでたのしく辞書をひくこと」
心もち首を右にかしげながら手元の本に眼をうつし、先生は翻訳のヒミツをそっと打ち明けてくださった。
あまりの力不足に、片っ端から辞書を開いていたことを反省。
わからないながらも原文を叩き込んでリズムを感じることにする。
同じ密度で同じ重さのことばを当てはめるには、母国語でさえままならない身を思い知る。
かといって努力がおもてに出すぎた文章はちっとも美しくない。

「普段、皆さんは本をこんな風には読まないでしょ? 翻訳という行為はいわば細密画のようなもの」
半世紀以上もの間、本に親しみ本に囲まれ、名訳は数知れず。
「ご自分の言葉は日常で使い慣れているものですから、自分自身にとっては心地のよいものです。それを客観的に見直すことがたいせつ。わたくしも読み返すたびに直すところがかならずあるの。舌にのせ耳に試し、何度でもくりかえすことです」
先生が高校の大先輩、というつながりで参加しはじめたクラスも残り半分。電車に乗っては、登場人物と同じ年頃の男女の言葉尻をたしかめて、新聞やラジオでは気になる言葉も心にとめて、素人探偵がはたしてどこまで作者の意に沿った日本語をつむぎ出せるのか。
ポアロには到底敵わないけれども、せめて困ったことは何でも解決する有能な秘書・ミスレモンの頼もしさを身につけたい!
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