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2009.02.23

移動の季節

 梅も見頃となり桃のつぼみも笑うころ。移動の季節、3月を前に挨拶状が各地から舞いこむ。そえられた筆跡に、それぞれの人を想い、こうやって仕事を通じ出会えたことをあらためてうれしく思う。黒の細ペンでしっかりとした筆致の方、きっと独立に向けてはりきっていらっしゃる。ブルーブラックの太字万年筆でやわらかい文字の方、心弾んでしたためられたに違いない。想像力をふくらましながらも思ったこと、かけがえのない多くの出会いに、なんと恵まれていることか。日常は際限ないくりかえしの連続だけれど、こうやって日々の営みを支えて頂いていることを素直に喜びながら、目の前のことに励んでいこう。
 いつも電車に乗って古漬を求めてくださるお客さまが、今日きれいなラベンダー色のショールをまとっていらした。春もすぐそこ。
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Posted at 18:00 | 未分類 | COM(0) | TB(0) |
2009.02.16

うつわとともに

 年初に友人夫妻からうつわを頂いた。あたたかみのある白い釉薬をたっぷりまとったなめらかな肌。一筆書きのようにおおらかな空色の円がぐるりとふちを沿う。天にむかって広がるように立ちあがり、まるでふっくら開いた花を切り取りそっと置いたような軽妙なかたち。思いがけない贈りものに礼を言うと「同郷の作家がつくったもの。もしよかったら使ってみて」とうれしいことば。形の面白さを伝えると「ル-シ-・リ-の影響かな」と、陶磁器の葉書を見せてくれた。いつかどこかで聞いたことのある流れるような音の名前、作品と作家名がぴたりと一致した。
 正月休みが終わり仕事もはじまり、うつわに金柑をならべてたのしんでいた。同封してもらった葉書のなかの稟としたたたずまいを眺めているうちに、ル-シ-・リ-のことを調べてみたくなった、そんな矢先。テレビで彼女の特集が放映される。人柄をふくめて魅力を覚える番組だった。展覧会も始まることを知り、その頃にはきっとすっかりル-シ-に惹かれてしまったのだろう、待ちきれずに初日にでかける。
 「生命のような」とも称される彼女のうつわは、気高く在りながらも揺らぎを感じ、今にも動きだしそうな静かなちからで満ちている。生涯をつうじて陶磁器の冒険をこころみた精神は、星のかけらのような、水のような、植物のような、様々なかたちとなり陶製のちいさなボタンにもあらわれていた。
 ときを経て友人夫妻の好意にあやかり、わたしにもそのよろこびがささやかに響いている。季も移りはなやいだひかりに寄りそうと、うつわの印象もまたかわる。水を張って梅を浮かべてみようか。若竹が出はじめたら、蕗と新わかめと炊き合わせて木の芽をちらしてみようか。あちらこちら、うつわとともに散歩している。
■U-Tsu-Waうつわ■東京ミッドタウン21_21DESIGN SIGHT 2009/2/13~2009/5/10うつわ

Posted at 08:00 | 未分類 | COM(2) | TB(0) |
2009.02.09

火鍋子(ほうこうず)

20080207
 「中国式しゃぶしゃぶをするのでいらっしゃいませんか」と声をかけてくださる方がいて、週末お鍋を囲んでたのしい時間を過ごしました。伺うと目に飛びこんできたのは、真ん中が煙突のようになったユニークな銅製鍋。おこした炭を入れ、めずらしいものが次々に並んでいきます。水でもどした金針菜、きくらげ、しらたき。仔鹿肉と豚肉。山東菜を数ヶ月間漬けて発酵させた漬物。にらの花を発酵させたペースト。赤糀で発酵させた豆腐。香菜、胡麻、黒酢、醤油、黒胡麻油…。牡蠣とワタリガニと鶏ガラのスープでとった出汁を鍋に入れ、蒸気が出てきたら野菜と漬物を入れて、火鍋子(ほうこうず)のはじまり。魅惑に満ちた香りがたちこめる。おしゃべりの合間に口に運び、笑って話して、また食べて。満腹になっても炭火が恋しくて人の輪から離れられずにいました。
 昨年より山東菜を漬け込み、このために食材もご用意くださったそのお心づくし。レシピはすっかり教えて頂いたものの、さてこれを振舞えるようになるには、まだまだ心がけが足りませぬ。先ずはひと冬弟子入りを志願して、山東菜を井桁に組んで熱湯をかけて漬けるところから始めようかしら。
Posted at 09:17 | 料理 | COM(2) | TB(0) |
2009.02.02

いしかわ うまれ

hugu-
 ぬかと共にすごしながら、しごくのんびりしているせいか、めぐりあわずにいるぬか漬物はたくさんある。先月WBSの取材でお世話になった嵯峨百合子さんが、そんな勉強不足の私にめずらしい郷土料理をおくってくださる。石川県の観光大使も務められ、ぬか漬物についても教えていただいた。お名前のままに美しく、撮影中はその空間が明るくががやいていた人と、ぬかつながりでお話できたのもうれしかったうえに、「河豚の子ぬか漬」と「ぶりかま」が届いたときには思いがけないお年玉を頂いたようでもったいなくて、しばらくは封を開けることができなかった。
 放映も無事に済んだので、先ずは「河豚の子ぬか漬」を頂くことに。有毒なふぐの卵巣を1年ほど塩漬けした後、ぬか漬にして数年発酵させたもの。ぬかの微生物によって猛毒が分解されていると聞いたものの恐る恐る箸を近づける。あたまのなかで勝手に想像していた味とはすこしちがう。濃厚でちから強く、でも繊細な風味。口にするとにぎやかに広がり楽しげに遊ぶたくさんのたまごたち。ひときれご飯のうえにおき、湯を注ぎお茶漬にする。湯気に見え隠れしながらも存在感のある香りが鼻をくすぐる。ふっくらとほどけて米粒と溶けあい繰りかえし訪れるよろこび。なんてふかい味わい。今度はさっと火であぶってから頂いてみようかな。しあわせ、いしかわ。石川県に飛んでいきたい気分です。
Posted at 15:15 | 料理 | COM(7) | TB(0) |
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